鴇色(ときいろ)のこと

投稿日:2017年3月16日 | 最終更新日:2017年4月3日

鴇色(ときいろ)のこと

印度茜(いんどあかね)の根を煮出して染める色です。
媒染にはミョウバンを使用します。
茜は、同じ赤色に染まる紅花(べにはな)、蘇芳(すおう)のなかでももっとも古くから
使われてきた、人類最古の植物染料のひとつです。

「あかねさす…」という万葉集の歌がありますが、それは「日」「昼」「照る」などの
枕詞である事から、空の澄んだ日に、太陽が光り輝いて見えるような、赤にわずかに黄が
差し込んだような色を表しています。
秋の夕焼け空のように、壮大で、かつ繊細な色をしています。

朱鷺(とき)は全体に白い羽でおおわれた鳥ですが、翼の外縁の風切羽・尾羽などは淡紅色
をしています。鴇色(ときいろ)はこの激しすぎないくすんだ優しい色目を表現した色名です。

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